前回、宇宙の大きさというマクロな世界を少しだけ感じて頂きましたが、今回はミクロな世界のお話です!
大きさを測るには色々な単位がありますが(長さ、面積、質量等)、前回恒星の大きさを実感して頂く為に、あえて長さのKmで表現しました。宇宙のようなマクロな世界では、実は天文学的単位を通常は使用します!
(例)
恒星の大きさ・・・太陽単位(太陽の半径を1とする)
恒星間の距離・・・光年(光が1年間に進む距離)
ちなみに光の速度は約30万Km/秒です。1光年とはKm表記だと、俗に言う天文学的数字となるわけです。天文学では色々な計測単位を使い、比較を簡単に表しています!
それではミクロの世界を少しだけ感じてみましょう!
長さ単位のおさらい!(メートル法)
(小さい順)
・フェムトメートル (fm) 1×10-12 m
・ナノメートル (nm) 1×10-9 m
・マイクロメートル (μm) 1×10-6 m
・ミリメートル (mm) 1×10-3 m
・メートル (m)
・キロメートル (km) 1×103 m
べき乗が出てきてしまいました。ミリメートルは実感出来る大きさですね!
マイクロメートルはミリメートルの1/1000です。ナノメートルはマイクロメートルの1/1000です。フェムトメートルはナノメートルの1/1000です。これからご紹介する世界はナノメートルより遥かに小さい世界の事になります!
比較してみた!
(大きさは各サンプルにより幅がある為、平均値を使用しています)
人間の細胞は、平均的髪の毛断面(0.1㎜)の1/10、10μm程度だそうです。比較的大きいですね!光学顕微鏡でも見る事が出来ます!
ちなみにウイルスは0.02~0.3μm程度だそうです。肉眼で見る事は到底出来ませんね!
原子核の世界!
各物質は原子によって構成されています。生物は炭素原子の原子配列の違いで、各パーツ(細胞)が出来上がっています!(燃やすと灰になります)
原子の大きさは、原子核(+)の周りを電子(-)が回っている為、最外殻電子までの距離を半径としてもとめています!
周期表の最初にあるH(水素)は電子の数が1つ(同位体は別)となります。電子の数が増える事で質量も増えていきます!
原子の大きさは約0.1nm(元素で幅があります)です。もはや図で比較する事はナンセンスですね。原子は人体細胞の約1/100,000の大きさです!
原子核の大きさは約1.75fmで、原子の大きさ約100fmの1/57のとなります!(電子との隙間には何もありませんが)
ちなみに原子核を1㎜のベアリングと仮定すると、髪の毛の断面は、直径57kmになります!
原子核の中身の大きさは!
原子核は、陽子(粒子)と中性子(粒子)で出来ています!
ウラン235の核(原子量の多いものは核分裂しやすい)を火薬のエネルギーで陽子と中性子に分解すると核爆弾になります!
ちなみに100%濃縮されたウラン235は、15Kg以上1か所に集めると勝手に臨界に達し核分裂を始めます!(プルトニウム239(自然界にはない)は5Kg以上)
陽子の大きさは約0.87fm(0.00087nm)とされています。この世界になると素粒子物理学(理解出来ませんでした)にて、実験で検出したエネルギーから算出した結果が、質量や大きさになります。また陽子はクォークと呼ばれるさらに小さい素粒子から出来ています。もはや大きさを持つ物質とはいいがたい世界です!
前回はマクロ、今回はミクロの世界を少しだけ見てみました!宇宙の果てはだれもが行けない事を分かっていますが、目の前にある手の届くところにあっても、小さ過ぎて未だ解らない事がたくさん有ります。素粒子よりさらに小さいものも、おそらく果てし無く有るはずです。宇宙から見た地球のように、この素粒子の世界にも何があるか大変楽しみです!